堆肥と牛のベッド管理について

こんにちは。
一富士農場の長谷川です。

今年はなかなか夏が終わらないと思っていたら、秋を飛ばして急に冬がやってきた感じです。
朝出勤すると堆肥の水蒸気で堆肥舎の奥が見えない事があり、冬を感じます。

写真は生糞を堆肥化処理する始めの段階(1次堆積)の堆肥です。
堆肥担当の社員が頑張って堆肥の水分を管理してくれているので、しっかり発酵してます。

1次堆積で約1カ月程度発酵させた堆肥は別の施設に移し、2回目の発酵(2次堆積)をします。
1次も2次も定期的に攪拌しながら好気性発酵と呼ばれる発酵を行っています。
2次堆積では大きなオーガ(攪拌羽)の付いた機械を使って攪拌を行います。

2次堆積が終わった堆肥は肥料原料として堆肥の製造業者さんに外部流通させます。
残りの堆肥は「ふるい」にかけ、大きな堆肥の塊や大きな枝を取り除き戻し堆肥として牛舎の通路や牛の牛床(ベッド)で利用しています。

ベッドは通常朝・昼の2回ロータリーという種類の耕うん用の機械で攪拌し、表面の汚れや水分を管理しています。


夏は堆肥の水分が飛びやすく、戻し堆肥もサラサラな物が出来るのでベッドも比較的乾いた状態になりやすいです。
ただ、戻し堆肥だけでベッド管理を行っていくには水分量が落ちきっておらず、今後の課題です。
また戻し堆肥だけでベッドを管理していると繊維分が少なくなり、空気が入らずどうしても粘土状になります。
粘土状にさせないためにもオガ粉などを定期的に入れないとうまく管理が出来ないのが現状です。
さらに冬は堆肥の水分が飛びにくく、オガ粉等の戻し堆肥以外の水分調整を行う資材を使う量が余分に増えてしまいます。

オガ粉は近年バイオマス発電による需要もあり品薄状態と値上がりが進んでいて、大量に使うのは厳しい状況になっています。
個人的な考えですが、フリーバーンを採用している牧場では戻し堆肥の有効活用と水分調整の良し悪しが酪農経営を左右する経営環境になってます。
堆肥管理に知恵を絞って、堆肥流通と場内利用(特にベッド管理)が上手くいくよう頑張っていきたいと思います。

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