一富士農場の高橋です。11月も下旬に入り朝霧高原もかなり冷え込んできました。富士山もきれいに冠雪しています。
さて一富士農場では牛に給与するエサはTMR(Total Mixed Ration)といって乾草やオカラ粕、配合飼料、添加剤、水などをすべてミキサーで混ぜてから給与しています。
これによって牛は食べたいものだけを選び食いせずに飼料設計通りに給与できます。
ミキサーの中には巨大な刃が付いており、これで乾草を細断しながらエサを混ぜていきますが、ここで大事になるのが出来上がったTMRの粒度になります。
粒度はTMRの粗さや細かさを現わしており、粗すぎると牛が太く固い茎を除けてオカラ粕やトウモロコシなど濃厚飼料ばかり食べてしまいます。
一方細かすぎると今度は咀嚼が減って、胃腸の通過速度が速くなり下痢や消火不良になってしまいます。
ながながと説明しましたが、つまり粒度を測ることでTMRが丁度いい粗さになっているかを調べようということになります。
粒度を測るにはパーティクルセパレーターという大きさが違う穴が開いた4段の箱を使います。
これを縦に積んで一番上にTMRを載せて前後左右に大きく動かします。
穴の大きい箱から上に積んであるので細かいものはどんどん下の段に落ちていき、粗いものは上の段に残ります。
最後に各段に残ったものの重さを量り、それぞれの段の割合を出します。
結果をもとに飼料の投入順番や混ぜる時間などを変えて最適な粒度になるように調整していきます。
乾草は品質やTMRのメニュー、作る人や季節によってTMRは変化していくのでエサ担当は常に牛にとってもっともよい状態のエサを給与できるようにがんばっています。